「クローサー」
むずかしい。
ここまでむずかしい映画を、ひさしぶりにみました。
キャストの組み合わせがすてきだなーと思っていたんですが、
ストーリーは、想像していたものとはちがいました。
ドロッドロの愛憎劇です。
いや、もしかしたらそうじゃないのかもしれない。
でも、わたしにはそう思えました。
ひとことで言うならば、
「大人が恋におちる瞬間と、その恋がさめる瞬間」
を描いているのだと思います。
いや、でも、ちがってるかも。
なにせ、本当にわからなかったものですから。
時間の経過の表現もむずかしくって、
突然次のシーンになったと思ったら、数年後になってたり、
突然このひととあのひとが付き合い始めてたり、
もう、何がなんだか。
画面の前に取り残された感の連続でした。
はじめは、どうしてこんなすてきな雰囲気の映画がR15なんだろう、
と思っていたのですが、
見始めて、理由がわかりました。
そういうシーンが一切出てこないかわりに、
せりふが、赤裸々すぎて、生々しいのです。
わたしは、そういうのは美しい映像で見せていただくほうがよいです。
やや引きでした。
でも、このお話は、もともと舞台で公演されていたもの、
ということを知り、すべて納得できました。
舞台に忠実に作られている映画なわけね。
ストーリーや構成の難解さとは裏腹に、
キャスト4人の演技がとってもすばらしかったし、
4人の暮らしや、ロンドンの景色もとってもすてきで、
いつまでも余韻が残りました。
この作品のジュリア・ロバーツとジュード・ロウは、
ふつうっぽくて、とてもかわいい。
そして、いちばん光ってたのは、ナタリー・ポートマンです。
彼女のかわいらしさがあったからこそ、最後まで見続けられたようなものです。
彼女が演じたアリスの職業はストリッパーなのですが、
やはり、品のよさがにじみでていて、
全然下品な感じではなく、むしろかなり魅力的だったのでおどろきました。
いちばん印象的だったのが、写真家アンナの個展のパーティー。
あんなすてきな展覧会に行ってみたい!
それに、ロンドンはやっぱり絵になる街だなあ、と思いました。
すごくかっこよい映画だったのに、
ストーリーやテーマをまったく理解できなかったことがくやしい!
大人の世界は深いのね。
オフィシャルサイトのデザインもすてきだし、
予告編もかっこよいので、ぜひ見て、わたしに解説してください。
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