「マッチポイント」
ウディ・アレンの映画だし、
この作品で彼がいたくスカーレット・ヨハンソンを気に入ったとのことで、
いったいどんな演技を見せるのか、
なかなかに期待して見ました。
期待以上に、とってもおもしろかった!
わたしはすきです、この映画。
ジャンル的には、一応サスペンスになるのかな?
異様にどきどきしながら見ていました。
テニスプレイヤーを引退して、テニススクールのコーチになったクリスは、
大金持ちのトムと親しくなる。
トムの妹クロエに気に入られて交際を始めるものの、
トムのフィアンセであるノラにひとめぼれしてしまうのです。
ありがちなストーリーでありながら、最後まで、どきどきさせられ、
しかも、ラストがよかった。
ストーリーが、とってもよかった。
そして、登場人物たちの演技もとってもよかった。
クリスの苦悩に満ちた表情や、感情の抑え方も秀逸だったし、
スカーレット・ヨハンソンが演じたノラの色気や激しさもよかった。
クロエの純粋無垢な雰囲気も、ノラと対照的だった。
そして、ロンドンが舞台になっているのだけれど、
ロンドンらしい景色がたくさんあったし、
それぞれの部屋の内部も、とってもすてきだった。
特に、クリスとクロエの新居。
あんなに窓の大きなお家はあこがれる。
あんまりストーリーを紹介すると、ねたばれになってしまうのですが、
この映画のタイトル、「マッチポイント」は、とても深い意味を持っています。
マッチポイントになった時点で、運よく最後の一点を勝ち取れれば、
勝者には、栄光が待っている。
けれど、そこで最後の一点に手が届かないものは、
まぎれもなく敗者であり、
最後のたった1ポイントで、両者の明暗ははっきりと分かれるのだ。
ひとの人生を左右しているのは、
そういうほんの小さなマッチポイントなのでしょう。
ストーリーの流れ、
そして、それを色づける細かな演出、
登場人物たちの演技も、景色も、どれもセンスがよく、
上質な映画だと感じました。
わたしはとっても気に入りました。
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