みろる。
ある晩、恋人に突然、
「みろる?」
ときかれた。
それは一体どういう意味でしょうか。
恋人の手には、緑色の袋が。
それは、まさしく、ミロ。
あのココア味で、牛乳にまぜると、強い子になれそうな粉。
アスリートと真緑色が目印よ。
つまり、恋人の言葉を訳すと、
「ミロを飲みますか?」
ということなのだった。
カルピスのおいしさに目覚めたわたしは、
「昔なつかしドリンク第二弾」
というわけで、今、我が家にはミロがいるのです。
ミロ、いいですよ。なかなかに。
牛乳いっぱい飲めます。
しかも、ミロを入れると、牛乳オンリーよりおいしいうえに、
栄養価がアップするんだからー。
こんなにすばらしいものを今までぽっかり忘れてたなんて、
あー、もったいない。
というわけで、毎日飲んでる。ミロ。すなわち牛乳。
身長伸びちゃったらどうしよう。
恋人に、ミロる?と聞かれたとき、
すでにわたしはミロった後だったので、
「いや、いらない」
と答えたら、
なぜか、恋人はかなり悔しがった。
「そうかー、もうミロったのかーー。
よし、後追いでおれもミロる。」
と、やたら「ミロ動詞」を連発していた。
さらに、そのときの恋人は、やっとこさゲームをクリアできて、
ちょっぴりハイになっていたため、
「今日は祝いのミロだ。」
と言いながら牛乳をかきまぜていた。
祝杯が、ミロ。
すなわちそれは牛乳。
牛乳に罪はないのだが、ちょっとまぬけな響きだ。
「祝いのミロって、どんなん?」
ときいてみたら、
「ミロの粉、多め。」
というシンプルな回答でした。
ああ、ひねりはないんですね。
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