ロレンツォのオイル。
いくらコメディやお笑いがすきだとはいえ、
たまにはシリアスな映画を見たくなるときもあります。
ただ、これは、あまりにもシリアスすぎたかな。
感動のホームドラマ、というよりも、
「家族の絆、そして、ド根性」
というかんじでした。
描写がものすごくリアルで、若干こわい。
でも、これはノンフィクション。
そう思ったら、目をそらさずに見なくては、と思い、
最後まで見ました。
ロレンツォは、ある日突然、
不治の病といわれるほどの難病を発症する。
当時、その病気の治療はまだなく、
ただ、迫りくる死を待つことしかない。
両親は、独学で医学を勉強し、
医者でさえ未知の世界であるこの病気のメカニズムと
治療方法に取り組んでいきます。
これを見たら、親の愛情に感謝せずにはいられません。
我が子のために、その命のために、何もかもをなげうって、
自分のすべてをささげている姿には、どうしたって、心を打たれます。
医者ですらお手上げだった、この病気に立ち向かい、
最後まであきらめなかったのは、
息子を救いたい、という強い思いがあったからこそ。
ふたりの努力は、あまりにも美しい。
その執念とも呼べるほどの熱意が、
まわりのひとたちに理解してもらえず、非難される場面もあります。
命は尊いものだとわかっていても、
本当に生きていることだけがしあわせなのか。
ものすごい難問。
わたしだったら、あきらめるほうを選んでしまうかも。
先の見えない未来とたたかうのは、途方もなく、つらい。
本人だけじゃなくて、まわりのひとたちも。みんな。
でも、このひとたちは、あきらめなかった。
どんなに小さな光にも、希望を持っていました。
しあわせ、って、そういうことなのかもしれない
ウィキペディアで調べてみたら、
実際のロレンツォ本人は、先月、30歳で亡くなったとのこと。
あと数年の命と宣告されていたにも関わらず、
その何倍もの年月の命が救われた。
そして、ロレンツォのオイルで救われたこどもたちは、
一体何百人、何千人になるんだろう。
生きることの意味を考えさせられる映画です。
人生に疲れたら、孤独に苛まれたら、
これを見ればいいのです。
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