ABSOLUTE LIFE

すてきなものにかこまれ、すてきな音楽をきき、すてきなものをたくさん見ることが、心のビタミン補給です。
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犯人は、だれだ。

日曜日のこと。

わたしと恋人は、朝からおでかけをした。
なので、夕方くらいには最寄駅に帰ってきた。
まだ明るい。
めっきり夜型のわたしたちにとっては、
日がとても長く感じられる。

電車のなかで、
「このあとは、いきつけの和カフェでコーヒーをのみましょう」
と約束して、駅からちゃりんこで、コーヒーやさんに行こうとした。

が。

なんと、ちゃりんこが、ないのだ。
恋人のちゃりんこのとなりにとめておいたはずなのに!

だれかのちいさないたずらか、と思った。はじめは。
どこか別の場所に移動したのかも、とか思った。
しかし、なかなかに広めの駐輪場を一周しても、
わたしのちゃりんこは、みつからない。

ぬおーーーー。

わたしは28歳のくせに、
地団駄ふんでくやしがった。
あまりに悔しがりすぎたために、
恋人にたしなめられたほどだ。

だって、わたしのちゃりんこは、
ものすごーくぼろくて、ものすごーくよれよれで、
乗るのも恥ずかしいほどの代物だったのだ。

かごはひん曲がり、
チェーンのカバーは、ねじがばかになり、ぐわんぐわんになっており、
ちりんちりんは、カバーもレバーも粉砕され、
サドルは、なぜか、べたべたする。
ちょっとした段差を乗り越えると、チェーンが外れる。
どう考えても、貧乏くさく、定年間際のちゃりんこだった。

それでも、そいつはわたしの生命線だった。
だれもしらない愛知県にきてからの、心の友だった。
かぎをかけ忘れても、忠犬ハチ公のごとく、
いつでも駅の駐輪場で、わたしを待っていたのだ。

そんな思い出に耽っていても、ちゃりんこは帰ってこないし、
明日は仕事だから、いますぐにちゃりんこが必要だ。
仕方なく、わたしは恋人のちゃりんこにまたがり、
うしろに恋人を乗せて、ちゃりんこ屋に向かった。
だって、そうするほかなかったのだ。

わたしはうしろに恋人を乗せながら、
一心不乱にちゃりんこをこいだ。
でも、最寄のちゃりんこ屋までは、
どう考えても20分くらいかかる。
わたしは20分も、恋人をのせて、ちゃりんこをこいだ。
恋人がミクロでよかった。
これが標準サイズだったら、わたしはギブアップだ。

ミーシャの「つつみこむように」と、
ドリカムの「眼鏡ごしの空」と、
ベッド・ミドラーの歌を大音量でうたいながら二人乗りをしていたら、
うしろからおっさんがちゃりんこでわたしたちを追い抜いていった。
若干はずかしかった。
でも、仕方がないじゃないか、
わたしたちには、今すぐちゃりんこが必要なんだから。

あたらしいちゃりんこは、わたしのテーマカラーの赤にした。
名前は、Go郷号だ。
ちゃりんこ代をかせごうと、郷ひろみに賭けたのに、
HIROMI GOは、ひたすら「Good Times Bad Times」を歌うのみで、
全然当たらなかったからだ。
「僕を信じて」とか、めっさ言ってたけど、もう郷ひろみは信じない。

踏んだり蹴ったり、とは、こういうことなのね。

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