「ワールド・トレード・センター」
ワールドトレードセンターが崩れ落ちるところを
リアルタイムで見ていたので、
これと、ユナイテッド93は、前から気になっていました。
たとえ、見た後におちることをわかっていたのだとしても。
2001年9月11日。
警察官のマクローリンたちは、
ワールドトレードセンターにいる人々を救出するため、
テロ発生直後に現場に向かいました。
タワー1で、救助に向けて準備を急ぐ最中、
タワーは崩壊します。
マクローリンと、その部下のヒメノは、
瓦礫のなかに生き埋めになってしまうのです。
一応、主人公は、マクローリンとヒメノなのですが、
二人はずーっと瓦礫のなかに閉じ込められっぱなしです。
しかも、身体中をがれきにつぶされているため、
マクローリンとヒメノを演じたニコラス・ケイジとマイケル・ペーニャは、
ずーーっと、顔の表情とセリフだけで演技をしなくてはなりません。
これは、大変なことだったろうなーー、と、
映画を見ながら思っていました。
でも、ふたりとも、うまかった。
あとは、ウィルの奥さんを演じたマギー・ギレンホール。
夫の安否を心配するあまり、精神的に不安定になる部分は、
ものすごくリアルな演技をしていたために、
思いっきり感情移入してしまいました。
もし、恋人が行方不明になっちゃったら、どうしよう、
と思ったら、とてもこわくなってしまった。
わたしはこれを見て、けっこうずっと泣いてました。
泣きどころが、いっぱいあったから。
だって、みんなやさしくて、いいひとばかりなんだもん。
細かく説明するとネタバレになってしまうのですが、
でもね、みんないいひとたちなんだよ。
ああいう危機的状況に陥ったとき、
わたしはだれかのために動くことできるんだろうか。
ひたすらそのことばかり考えた。
そして、自分ができることと、
いま、していることを考えたら、
自分の無力さに、悲しくなって、余計に涙が出ました。
ただ、予想していたストーリーとは、全然ちがっていました。
家族のきずなと、希望と、人間のやさしさが描かれてました。
ずしんとくるストーリーではありましたけれども、
感動はしましたけれども、
タイトルと、ストーリーが、ちぐはぐな印象を受けました。
もっと、もっと大変な思いをしていたひとたちがいっぱいいるだろうに、
これで、いいんだろうか、って、
余計な心配をせずにはいられませんでした。
登場人物たちよりも、そのほかのひとたちのことが気になってしまった。
病院でドナと抱き合うおかーさんとかね。
たぶん、「ワールド・トレード・センター」、
という言葉が連想させるものに比べ、
この映画のストーリーは、あまりにもピンポイントすぎたのでしょう。
何はともあれ、この映画がくれるメッセージはたくさんあります。
一度見たら、けっこうおちるので、一度で十分ですが、
見てよかったとは思いました。
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