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ABSOLUTE LIFE

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No.810 - 2008.02.23 (00:00) [夫のこと。]
Title : ささやかな抗争。
わたしは、恋人の家に居候している。
10畳あるかなきかの1Kに、2人で住んでいる。
まるで、ケージに囲われた、つがいのハムスターのごとく。

でも、わたしたちはふたりとも、極端に所有物が少なく、
極端に自由を愛し、極端にサイズが小さいため、
同じ部屋にいても、圧迫感を感じない。
そのうえ、お互いの定位置が決まっていて、
わたしは北西のすみのパソコンの前、
恋人は、南東のすみのふとんのなか、
と、対角線上にあるのだ。
こんなミニマムな生活のなかにも、
お互いの領域がある。

しかし、問題なのは、眠るときだ。
ふたり同時に眠りにつく夜なんて、ほとんどない。
たいていは、どちらかが先に眠り、どちらかが後に眠る。
いまの生活では、わたしの方が夜遅く、朝も遅いので、
必然的に、恋人が先に眠り、わたしが後に眠る。
わたしは、どうしても、恋人が眠っているところを観察してしまう。
ちょっかいをかけてしまうし、話しかけずにはいられない。
起きているときには、そうしようと思わないのに、
眠っているときには、どうしてもかまいたくなるのだ。

恋人は、たいていおとなしく眠る。
たいてい変なポーズで眠っており、
(自分で自分にからまっている)
一度眠ると、たいてい起きない。
あまりにも起きないので、
いったいどんなことをしたら起きるのだろうか、
という好奇心にかられ、
ついついいろんないたずらをしてしまう。
ここに書くと「それは虐待だ」と言われそうなので、
あえて割愛する。

さまざまないたずらには屈しない恋人だが、
話しかけると反応を示す。
「めざましはかけたのか」
「歯はみがいたのか」
などときくと、
「YES」のときだけ、「むー」」と言う。
ちゃんと、わたしの質問を理解しているのだ。
だから、おもしろくて、いろいろ話かけてしまう。
本当は、脳が休めなくなるので、いけないことなのだけれど。

ある日、わたしのなかで、ある企みがひらめいた。
わたしのなかで、ある疑惑があったので、
それについて質問をしてみることにした。

起きているときにもきいてみたのだが、
いつも以上に動揺していて、なんとなくあやしかったので、
うそか、本当か、よくわからなかった。
でも、眠っているときは、うそをつき通せないにちがいない。
卑怯な手段だとは思ったのだけれど、
どうしても知りたかったので、きいてみた。

「わたしがイギリスに行っているあいだ、
 ほんとにへんなところ行ってないの?」

ときくと、恋人は、
「むー」
と言った。
そうか、へんなところには行っていないのか。
わたしとしては、行っても行かなくてもどっちでもいいのだが、
ただ単純に、とてーも興味があったのだ。

ある日、眠っているあいだに質問して、
事の真偽を確かめたことを恋人に言うと、
「そんなことしたの!?」
と、彼は本気でおどろいていた。でも、怒らなかった。
そのかわりに、とんでもないことを暴露した。

「おれも、うさぎが寝てるあいだに、
 鼻に指つっこんであそんでる」
と言ったのだ!
なんだとーーー!?それは聞き捨てならねーな。

「おれの小指がちょうどよくおさまる。
 息ができないと、”ふが”って言う。
 でも、あんまり顔を近づけて観察してると、
 ときどき顔をたたかれる」

あたりまえだ。
まだ嫁入り前なのに、なんてことしてくれるんだ。
わたしの鼻の穴は、呼吸をするためのものであって、
恋人のひまつぶしの機能ではない。
恋人の脳を疲れさせていた代償は、
こんなにも屈辱的な仕打ちだったのか。
わたしは、鼻に指をつっこんであそぶ恋人の姿を想像し、
あまりのくだらなさに笑うしかなかった。

そういうわけで、眠っているときばかりは、自分を守りきれない。
これは、どうしようもない。
他人のいるところで眠るということは、
すべてをその相手に委ねるのとおなじことなのだ。

もしかしたら、あなたのお家でも、
そういうささやかな抗争がくりひろげられているのかもしれないわよ。
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