トゥルーマン・ショー
恋人が、見たことがないというので、
いっしょに見た。
わたしはとってもすきな映画。
ある男の日々の生活すべてが、
全世界に生放送される、という番組、
「トゥルーマン・ショー」。
その主人公トゥルーマンが過ごしていた世界は、
家族も、恋人も、友人も、
街も、自然も、何もかもが、
人工的に作られたものだった。
その不自然に気づいたトゥルーマンの行動とは。
もちろん、実際には起こりえない話です。
こんなことがまかり通る世の中なんて、
あってはいけないのですから。
だから、そういう設定の無理さは度外視して、
純粋にたのしむ分には、すごく深い作品だなと思います。
トゥルーマンが、自分をとりまく環境について
疑問を抱き始めてから、
彼は何度も自分の街からの脱出を試みるのだが、
ディレクターのクリストフが、
あらゆる手を使って、それを拒む。
それでも、ずっとあきらめないトゥルーマンの、
ポジティブさ、情熱、がんばり、根性には、
どうしたって、心を打たれてしまうのだ。
この脚本を書いたひとは、アンドリュー・ニコルというひとで、
「シモーヌ」、「ガタカ」」の監督を務め、
「ターミナル」の原案をつくったひと。
こういう独創的発想力のあるひとを、
本当に尊敬してしまいます。
どれもこれも、斬新なストーリーだったもの。
そういう突拍子もないストーリーでも、
ついつい引き込まれてしまうのは、
ジム・キャリーの演技のせいでしょうねー。
やっぱりうまいよー。
あと、エド・ハリス、
しわしわでも、はげちょびんでも、
かっこいいものは、かっこいい。
残酷なディレクターだったけれど、
彼こそが、いちばんトゥルーマンに愛情を注いでたんだろうな。
「トゥルーマン・ショー」の視聴者たちは、
一生懸命トゥルーマンを本気で応援していた。
もちろん、わたしも、フィクションだと知っていながら、
トゥルーマンを本気で応援していた。
トゥルーマンの行動のひとつひとつが、人の心を動かしていた。
それは、トゥルーマンが、
現状を変えるために、自分らしく生きるために、
いろいろな行動を起こしていたからだ。
行動力は、どんな哲学よりも、理論よりも、雄弁なのだ。
恋人も、気に入ったようでした。満足。
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