ABSOLUTE LIFE

すてきなものにかこまれ、すてきな音楽をきき、すてきなものをたくさん見ることが、心のビタミン補給です。
0

ピエールの鼻。

先日、会話のクラスに「ピエール」という名前の
ナイスガイが登場した。
ピエールは、ヨーロッパのどこかの国の出身で、
恐ろしくほりが深く、こげ茶色の巻き毛で、
背が高く、がっちりしている。
彼は、ただ単に見た目がいいだけではない。
ものすごくかんじがよく、常に笑顔で、
自分の英語を伝えようと一生懸命だし、26歳なので、
そこらへんで大騒ぎしているティーンエイジャーたちとちがい、
とっても落ち着いていて、大人だった。
早い話が、わたしにとって、ミスターパーフェクトだったわけだ。

運良くピエールと同じグループで会話をすることができたので、
わたしはずーっと彼をみていることができた。
美しい男は目の保養だ。
しみじみと、「ロンドンに来てよかったー」と思ったし、
その日の授業はあっという間に終わってしまった。

残念ながら、ピエールのロンドン滞在予定期間はたったの1週間で、
その後はマルタ島へ行くらしい。
「えー、そうなのー?短すぎるよー。」
と、思わず本音が出た。
たった1週間で、ピエールとのデートにこぎつけるのは、
女子力著しく低下中のわたしには至難の業だ。
なんだよー、ピエール、もうちょっといてくれよー。
そして、わたしとデートしてくれよ。

未だに自分の心を開放できていないわたしは、
もちろんピエールに言えるはずもないので、恋人に
「ピエールとデートしたいの。」
と、お願いしてみた。

「なんだとー?そいつ、鼻高いのか。」

なぜ、鼻?
でも、ピエールの顔のパーツは、
すべてがダイナミックなヨーロッパ仕様だ。
ということを伝えると、

「うおー、おれ、そいつの鼻に勝てねー。」

なぜ鼻で勝負しようとしている?

「なんかさー、向こうのやつらの鼻って、
 魔女の鼻みたいに、"しゅっ"てしてるじゃん。
 おれのは、なんか"でんぐり"してるんだもん。」

魔女の鼻は、そんなにすてきでないのでは。
そして、「でんぐり」ではなく、「ずんぐり」では?

「おれ、吸引機で、しゅって鼻高くしようかな、
 そしたら、ピエールに勝てるかな。」

吸引…。それはおっぱいに有効なのでは。
そして、鼻を吸引したら、苦しすぎるのでは。
ひとの魅力が鼻の高さに比例する、というのは、
グローバルスタンダードなのか?
とどめに、

「おれ、米持ってくわ。そしたらピエールに勝てるかな。」

と、勢いづいて言うので、
残念でした、日本の米はロンドンでも買えます。
とおしえてあげると、

「うおー、おれ、勝ち目ねえー。」

そうかもね。だって、鼻のことばっかり気にしてるんだもん。
その後も彼はずっと「鼻が、鼻がー」と言い続けたので、、
わたしは改めて彼の思考回路に疑問を抱かざるをえなかった。

だいじょうぶ、ピエールはこんなに笑わせてくれないよ。
ピエールは観賞用としては最高ですが、
愛玩用として恋人に勝る者はいないと思う。
心配しなくても大丈夫です。

でも、できるものならピエールとデートしてみたいけどさ。
と思っていたら、彼はその後クラスにこなくなってしまった。
なーんだ…。つまんない。

関連記事

該当の記事は見つかりませんでした。

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://absolutelife25.blog36.fc2.com/tb.php/638-c031e826