ABSOLUTE LIFE

すてきなものにかこまれ、すてきな音楽をきき、すてきなものをたくさん見ることが、心のビタミン補給です。
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イタリアンガールズ

ホームステイが始まって1週間ほどたったある日。
ホストファミリーが、
「月曜から、2週間だけイタリアンガールズがくるんだよー、3人。
 でも、心配しないで、あなたの部屋にやってくるわけじゃないから。」
と言い出した。

わたしのホストファミリーは、ちょっとうっかりしている。
それは、けっこうたいへんなことじゃないか。

わたしの部屋は3人も収容するスペースがないし、
「一人部屋」という契約をしているので、
部屋を共有しないってことはわかってるんですけどね。

問題は、この家が、6人も収容できるキャパシティがあるのか、ってこと。
この家は、ダイニングが1つ、寝室が2つ。
わたしが1つの寝室を使って、イタリアンガールズがもう一部屋を使うってことは。
「あなたたち夫婦は、ダイニングで寝るってこと?」ときくと、
「そう、緊急事態だよ。わははははー。」
と笑っていた。
いやいや、笑ってる場合じゃないですぜ。
しかも、2週間だけ、とか言ってるけど、けっこう長いですぜ。

女の子が3人もやってきたらどうなるか。
日本では、「姦しい」ということばだってあるんですよ。
大変なことになるのは想像に難くない。
特に、トイレとバスルームね。
イタリアンガールズ3人+わたし+ホストファミリー2人。
つまりは、6人でトイレとバスルームを共用するってことか。

おいおいおいおい。
大変なことですよ、それは。
実家でだって、そんな大家族な生活していなかったんですけど。
でも、ちょっとおもしろそうだ。

初日の夕飯時、彼女たちとコンタクトを試みた。
いろいろ英語で話しかけてみるが、あんまり英語が通じない。
英語で話しかけても、3人でイタリア語でしゃべっている。
おいー。英語しゃべれや。
まあ、彼女たちはまだこどもなので、仕方がないわよね。

さて。
ある日の午後、わたしはひどい眠気に襲われ、勉強に集中できなかったので、
ちょっとだけお昼寝することにした。
すると、そこへ、イタリアンガールズ帰宅。
「ただいまー」
と叫んでいるのはきこえたが、
起き上がって「お帰りー」と言えるまで覚醒していなかったので、
彼女たちは、家に誰もいないと思っていたらしく、思いっきり大騒ぎし始めた。
イタリア語だから、何言ってるかわからないけど、
じゃぱんーとかいうのはききとれた。
お前ら、何を言ってるんだ。

しばらくして、ガールズのうちのひとりが、いきなりわたしの部屋のドアを開けた。
なんでだーー、なんのためにだーーー。
とりあえず、必死で起き上がると、
ドアのところで硬直しているガールズ。
「ご、ごめんなさい」
と言って、がちゃりとドアをしめた。
わたしは「いや、いいよ」と答えるのが精一杯だった、寝起きだからね。
あいつら、何のために部屋のドアを開けたんだろう。
部屋のドアには鍵もついてないし、貴重品置いとけないな。
でも、勝手にひとの部屋のドアあけるなんて、失礼だわよ!
と思ったけれど、
彼女たちはまだこどもなので、がまんするしかないね。

直後にシャワー大会とドライヤー大会。
ガールズたちはみな髪が長いのでね、
シャワーもドライヤーも時間がかかるわけ。

その後、シャワーを使おうとバスルームに行くと、
髪の毛が落ちたままだったりして、なんか、きたない。
うげー、と思ったけれど、
彼女たちはまだこどもだから、がまんするしかないのよね。

「2週間だけよー」
と言っていたけど、けっこう大変なんじゃないか?
不安は募る。

そんな折、イタリアンガールズたちがわたしの部屋のドアをノックした。
「スパゲティ作ろうと思うんだけど、食べる?」というのだ。
まじか。本場のスパゲティ食べさせてくれるのか。
うちのホストファミリーは、夫婦共働きなので、帰宅がいつも遅い。
つまり、夕食もすごく遅い。8時とか、9時とかになる。
わたしは特に気にならないのだけれど、
イタリアンガールズたちは、はらぺこになったらしく、
自分たちで作っちゃおう、と思ったわけだ。
「じゃあ、いっしょにつくりましょう」
ということで、いっしょにキッチンへ行った。

作りましょう、といっても、イタリアンガールズたちがせっせと働き、
わたしは、ただ見てるだけ。大人なのに。
その間、いろいろと話をした。
イタリアンガールズは、やっぱり毎日スパゲティ食べるんだって!
毎日だって!

さて。しばらくして、スパゲティはできた。
「これ、うさぎのね。」
と言って、手渡してくれた。

うまい。異常にうまい。
わたしがいままでに食べたスパゲティのなかで、
いちばん美味かった。びっくりした。
さすが、本場はちがうわー。
イタリア行きたくなっちゃったよ。どうしてくれる。

ソースはふつうにスーパーで売っているものを使ったので、
彼女たちの持ってきたパスタそのものと、
ゆで具合が絶妙だったのでしょう。
あー、びっくりした。

今までの「仕方ないな」って思ってたことや、
その後の後片付けを一切していなかったことも、
全部ゆるしちゃうよ。
だって、スパゲティがものすごくおいしかったから。

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