珈琲時光 2003年 日本
一青窈が、映画初出演にして初主演ということで、
話題になっていたこの映画。
日本の美しさをうつしていそうだなあ、と思ったので、
早速見に行ってみた。
のだけれど。
これは、確かにほかの映画とはちがう。
ここまで「日常生活」を自然に且つ忠実に描いた映画もないと思う。
けれど、どこまでも淡々と続く、ひとりの女性の生活には、
何のおもしろみも感じられなかった。
あんなに超自然的な映像、演技、セリフの連続では、
登場人物たちの心情を推し量ることはできなかった。
確かにひととしての優しさは伝わってきて、
心が温かくなる映画ではあったと思う。
陽射しのやわらかさ、静かな生活の穏やかさ、
などなど、身近にあるのに忘れていたものを思い出させてはくれる。
しかし、特に波のないストーリーは、
それぞれのエピソードの意図がわからないし、、
演技なのかどうかもきわどい俳優たちの動きについても、
うーん、感想が、わいてこない。
一青窈も、期待していたほどのオーラは発しておらず、
髪も服装も本当に地味で、ふつうのひと。
最後のテーマソングで、
「ああ、そういえばこのひとは普通のひとではなく、歌手だったなあ」
と思い出したくらいだった。
とまあ、さんざん悪態をつきましたけれども、
こういう映画も「あり」なんだなあ、と思ったので、
「美しい東京」を見てみたい方はどうぞ。
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