1日で3発。
今日も残業。家に着くのは23時を軽く過ぎる。
でも、恋人は非常に有能なので、
駅までちゃりんこでお迎えに来てくれ、
洗濯をしてくれ、
ばんごはんを作ってくれている。
しかも、きんぴらごぼう、とか、ほうれんそうのおひたし、とか
ちゃんとしたものを作ってくれる。
はー、ありがたい。
わたしは「よくやった」とほめちぎり、ビールを買い与えるのだ。
さて。
わたしは大体22時を過ぎると、
仕事を放棄して帰ってもいいことになっている。
わたしを使ってくれているひとは、女性にとてもやさしく、
「暗くて危ないから、仕事よりも時間優先で」
と言ってくれる。
彼らはいつも、わたしよりももっと、もっと長時間仕事をしているのに。
恐らく、睡眠時間はほぼないに等しいのではないだろうか。
そんな状態で働いていると、さすがにだんだん壊れてくる。
大体、えらいひとたちが帰り、21時を過ぎると、
みな、「自由」なかんじになってくる。
最後に残った2名の男性社員が、わたしの横で談笑をしていた。
ふつうの話のときには、内容がきこえないほど集中していたのだが、
その集中力を、
「プゥ」
という音が遮った。さらに、ひとりが
「あ、油断しておなら出ちゃった」
と言った。
わたしはそういう素朴な行為に弱いので、笑いのどつぼにはまってしまった。
やっと笑いがおさまった矢先、今度はもうひとりがおならをした。
「あ。おならしちゃった」と、そのひとも言った。
「こいつもかー!」と思って、2度目はさほどおもしろくなかった。
職場で、2度も、おならをかけられるなんて、非常にレアな体験をした。
別に、宣言する必要もないのに、
どうしておならをすると皆言い訳をするのだろうか、
などということを考えながら帰ってきて、恋人と合流し、
恋人の後について坂道をのぼっていたら、
「ぷぅー」
という音がして、
「やべー、坂登ろうとして力んだら屁が出た」
と、恋人がおならの言い訳をした。
なんと、わたしは1日に3回も、至近距離でおならをかけられたのだ。
なんだろう。わたしのカラダがおならを引き寄せているのだろうか。
これは、
「明日からいいことあるよ」
というお告げなんだろうか。
いや、そんなわきゃないな。
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