獄本野ばら「下妻物語」
この作品の映画がとっても気に入っていたし、
獄本野ばらというひとが、とっても気になっていたので、読んでみました。
これは、すききらいが激しく分かれる作品ですね。
文体がとても特徴的だし。
男性には受け入れ難いでしょう。
でも、わたしはとっても気に入った。
映画と同じくらいに気に入りました。
改行がすくなく、文章も長いのだけれど、
それでも、ことばのテンポがものすごくよいので、
するすると読めてしまう。
こういう書き方もあるのねー、と新鮮でした、わたし的には。
ただ、ところどころに「笑い」がちりばめられているからこそ、
「おもしろい!」と感じたのであって、
他の作品は、どうなんだろうなー、
読んでみたいけど、ちょっと心配だなー、というかんじです。
でも、気になる作家さんのひとりではあります。
この作品を読んで、この映画のキャスティングをしたひとを、
「あっぱれ」と賞賛せずにはいられませんでした。
ほんとにぴったりだよ、みんな。
そして、映画はこの原作に忠実に作られていたのだな、と感じました。
よくぞ、この複雑にからみあった要素を、
きちんと映画に反映させたな、と、監督の手腕にも感心しました。
もう一度映画を見たくなってしまったー。
あと、BABY,THE STARS SHINE BRIGHTって、
実在するブランドだったのですね。
獄本野ばら本人も、プロデュースに参加している模様。
ロリータ、については、
はっきりいって、わたしには理解ができません。
確かに、ああいうふりふりひらひらは、
おんなのこなら、誰でもすきなもので、憧れる気持ちは、わかる。
でも、あれは、デフォルメされすぎだよ…。やりすぎだよ…。
と、わたしは思う。
けど、もしかしたらみんな、桃子のように
ものすごく強い信念を持っているかもしれないし、
自分がすきだー、と思う格好をすることは、
精神衛生上とても大切なことだと思うので、
そういうひとたちがいてもいいと思う。
でも、もし自分の娘が、ああいう格好をしだしたら、
ちょっとフクザツだな…、と思う今日この頃です。
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