「下妻物語」を見た。
最近見た映画のなかで、
いちばん衝撃的だったのが、この映画。
全然期待していなかったからか、
ものすごくおもしろくって、
ずーっとその余韻を引きずってる。
とっても気に入ってしまった、
キャスト、ストーリー、何もかも。
ロリータファッションに身を包んだ桃子。
その見た目とは裏腹に、性格はものすごくクールな一匹狼。
ひょんなことから知り合ったイチゴは、アツいヤンキー。
なぜかこのふたりがなかよくなる。
そして、桃子は、ちゃんとした人間らしい性格になっていくのだ。
何がいいって、桃子の格好と性格のギャップがものすごくいい。
このキャラクターは、深田恭子にぴったりはまってた。
ロリータ似合ってたしな。
演技は相変わらずうまくないけれど、
それでもやっぱり、彼女には独特の個性があるよ。
そして、土屋アンナ。
見た目もそんなにすきじゃなかったし、
できちゃった結婚 → 即離婚、で、
わたし的にものすごくイメージダウンだったんだけど、
この映画を見て、180度見方が変わった。彼女はすごい。
蜷川実花、中島哲也など、
才能あるクリエイターに愛されるだけのことはある。
演技がとても自然でうまいし、表情がとても豊か。存在感も圧倒的。
この映画に出演して、注目度が一気に上がったのも頷ける。
ものすごく気になるひとになってしまった。
ストーリーのテンポもものすごくよくて、
最後まで全然飽きさせない展開だったし、
脇役もみんなよかった。
宮迫博之、篠原涼子、樹木希林、みんなとてもいい味出してた。
それに、セリフもひとつひとつが深い。
嶽本野ばら、一度も本を読んだことがないのだけれど、
今度ぜひ読んでみよう。
いちばん心にずしっときたのは、
「人間は幸せを前にすると急に臆病になる。
幸せになることは不幸に耐えることより勇気がいる。」
という部分。
なんどもなんども頭のなかをぐるぐるしている。
それは、わたしの今の状況にぴったりと合致する言葉だったから。
わたしは、もうすぐ、自分の思い通りの生活が始まろうとしているところ。
1年以上も遠距離をしていた恋人のもとへ行って、
毎日会ってしまってもいいものなのか、
仕事をたった1年くらいでやめちゃってもいいのか、
家族を残して、自分だけ遠くへ行ってしまってもいいのか、
出発が迫るにつれ、猛烈に不安になっていた。
その不安の理由が、そのセリフで理解できたのだ。
今までがまんしていたものから解放されて、
あまりにも思い通りになってしまうので、
それで本当によいのかどうか、この期に及んで不安になっていたのだ。
桃子のセリフで、喉に刺さっていた魚の骨がとれたように、
わたしはすっきりしてしまった。
この映画を見て、ほんとによかったなあ。
これを、このタイミングで見ようと思ったのは、
神様からのお告げなのかもしれぬ。
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