ABSOLUTE LIFE

すてきなものにかこまれ、すてきな音楽をきき、すてきなものをたくさん見ることが、心のビタミン補給です。
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村山由佳 「星々の舟」


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icon 久々に彼女の本を読みました。
 直木賞もとったし、どんなふうかなーと
 なかなかに期待していたのですが、
 期待以上でした。
 うん。さすが。
 賞をとるだけのことはあるわ。
 
 わたしのなかで、「村山由佳」というひとは、
 ちょっと軽めな、さわやかな作品を書くひと、
 というイメージがあったのですよ。

初期の作品は、そういうのが多くって、
なかなかに気に入っていたのですが、
「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズのさわやかすぎて恥ずかしい!
っていうかんじとか、
「野生の風」の残酷すぎるかんじとか、
「すべての雲は銀の…」の田舎くさすぎるかんじとかが、
なんとなく受け入れ難くなってきていたんです。
でも、これは、表紙がすてきだったし、
直木賞もとってるし、ということで、読んでみることにしました。

そしたら。
このひと、作風が変わったのかな。
すごく重厚感のある作品に仕上がっていました。
こんな作品を書くようになったのかあ、
と、なんだか全然別人の作品を読んでいるみたいだった。

これは、あるひとつの家族を中心にして、
それぞれのストーリーを紡いでいく短編集です。
家族とはいえ、みんなそれぞれのドラマがあるんですよね。

はっきりいって、重いです、この本。
近親相姦、不倫、いじめ、戦争。
重いテーマばかりです。
仕事の休憩中に読んで、気分が悪くなることもありました。
なので、1度読んだら、もうおなかいっぱいですが、
それでも、読む価値はあります。
読み始めると、全然とめられなくて、 
けっこう厚めの本なのに、あっという間に読み終わってしまった。

わたしがいちばん衝撃的だったのは、お父さんが主人公のお話。
戦争がテーマです。
自由に生きることが許されなかった時代があったからこそ、
今、わたしたちは、平和に暮らしていられるんですよ。
人権がごみのように大量に投げ捨てられていた時代、
想像しただけで、息苦しい。

あとがきで、村山氏は、
人間にとってのしあわせは一体どういうことか、という命題を掲げ、
そこに1つの答えを導いています。
それは、
「自由である」
ということ。
いくらお金があっても、
愛があっても、
自由に動ける権利がなくては、何にもできません。
すごく納得。
ある程度の自由が許されている現代は、
みんながしあわせであると言えるのかもしれません。

何かに行き詰まったときに読むと、
答えがみつかるかもしれませんね。

明日から、鎌倉&横浜へ行きます。
いつものとおり、超強行スケジュールなので、
ブログはすこしおやすみです。
帰ってきたら、お土産話をたくさん更新しますねー。

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4 Comments

riku says...""
こんばんは。
「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズも10巻でやっと完結したし、私もちょうど村山由佳さんのことupしようと思っていたところでしたのでビックリ。作品にたいしては、うさぎさんと同じようなことを感じていました。
鎌倉・横浜気をつけて行ってらっしゃーい!楽しんできてくださいね。おみやげ話楽しみにしています。
2006.06.08 22:11 | URL | #WIDQZP9I [edit]
chitochito says...""
一冊も読んだことがなかったのですが、フワッと軽いイメージがありました。
印象と違った本を出されたんですね。
「賞を取る」って並大抵じゃあないから、その作家さんは命がけで書かれた物なんでしょうね。
自由がほしい私は、読んでみたいなという気持ちとテーマの重さにゆれました!
2006.06.09 01:04 | URL | #2qaJ23q. [edit]
piccorina says..."いってらっしゃい!"
こんにちはー!
もしかして、鎌倉&横浜からは戻られているかもしれませんね。

この作品も大好きですが、私はつい先日、直木賞受賞後初のエッセイ集『楽園のしっぽ』を読みました。
大自然の中での農場暮らしが優しい視点で綴られていて一気に読んでしまいました。
私にとっての“楽園”はどこだろう?考え中です。
2006.06.12 14:13 | URL | #- [edit]
うさぎ says..."ただいまー。"
無事に帰ってきちゃいました。

rikuさん、
「おいしいコーヒー」、もう完結したんですねー。
4作目くらいまでは読んでいたのですが、
途中ではずかしくなって、読むのやめちゃいました。いひ。
おみやげ話、これからちくちく更新します。
なるべくたのしい雰囲気が伝わるよう、がんばりまーす。

chitocihtoさん、
迷っているなら、読むべきです。
途中でやめることもできるのですから。
「読まなきゃよかったな…」
って思うことは、きっとないと思いますよ。
自由がほしいなら、いまの自分の自由さに気づくことができるでしょう。
そして、感想をきかせてくださいね。

piccorinaさん、
かえってきましたー。
村山由佳は、自然がすきなひとなんでしょうね、
野生の風を読んで、そう思いました。
わたしにとっての楽園はどこかなあ。
鎌倉かな。
日本であることはまちがいないですね。
2006.06.12 21:23 | URL | #1jxB54a6 [edit]

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