吉本ばなな 「TSUGUMI」
ずーっと遊んだ記録ばかりを書いていたので、
読んだ本がたまっています。
すこしづつ、消化していこうかしら。
JJさんのブログで、
吉本ばななを読んでいる、という記事をみて、
そういや、全っ然読んでないなーとおもって、
久々に読み返してみることにしたのです。
で、まずは、この作品を読んでみた。
TUGUMI(つぐみ) 吉本 ばなな (1992/03) 中央公論社 この商品の詳細を見る |
久々に読むと、すごく新鮮だった。
文体がとても素朴なかんじですね。
すごく、素直な表現だなあ、と思いました。
風景の描写も、主人公の感情も、とってもストレート。
江國香織に慣れているからなのかしら。
彼女の作品は、すごく奥深いからな。
ただ。
わたしはまりあたちのようにやさしくはないので、
きっとリアルにつぐみが存在していたら、
絶対に許せないだろうと思います。
ええ、わたし、頭硬いですから。
でも、つぐみと恭一のような、まっすぐな恋愛は、
ちょっとだけうらやましい。
わたしはあんなふうにはなれないしなー。
それにしても、
この作品には、とても魅力的なひとたちがたくさん登場しますね。
まりあの両親が、特にすてきだなあ、と思った。
あたらしい家族にはしゃいじゃってるおとーさんや、
超前向きなおかーさん。
あと、陽子ちゃんもすてきね。
わたしには、ああいう天使のような優しさが備わってないので、
やさしいひとをみるたびに
「どうしたらそういうふうになれるのかしら。」
と、本気で考えてしまいます。
これを読むと、すっごく海へ行きたくなってしまった。
わたしも約7年間、海のそばで過ごしていたから。
恋人もとても海がすきなのに、
お互いに海から遠いところにすむことになってしまった。
なんとなく、だいじなものをすっぽりとなくしてしまったような気がします。
海って、いいよねー。
これから夏だし、ますます恋しくなるのでしょう。
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