風邪。
おかーさんが、友達と温泉旅行に出かけ、
おとーさんも夜から出かけることになった。
初めて、イチゴさんと二人っきりで一晩を過ごすことになった。
ひとりでごはんを食べ、
ひとりでイチゴさんを風呂に入れなくてはならない。
家に帰れば、当たり前のことなのだが、
初めてのことだったので、なかなかに緊張して、疲れた。
翌朝、イチゴさんの泣き声で目が覚めると、
イチゴさんは風邪を引いていた。
…よりによって、ふたりっきりですごした翌朝に
風邪を引くなんて…。
風呂の温度がぬるすぎたのか、とか、
長袖の服を着せればよかったかな、とか、
色々な反省が頭をよぎる。
おかーさんが温泉から帰って、
(イチゴさんのために、へんてこりんなおもちゃを買ってきていた…)
病院に連れて行くかどうか相談したが、
熱はなく、ゴキゲンで、ふにふにしてるので、
様子を見ることにした。
病院にいっても、待たされて疲れ果てるし、
他の子供の風邪をもらうのもイヤだったから。
その日の夜中、イチゴさんは、激しく咳き込んだ。
縦抱きにして、背中を何度もたたいてみるものの、
全然とまらない。
ああ、やっぱり病院に連れて行けばよかったのかもしれない、
と、またまた反省がとまらない。
わたしが反省している間も、
イチゴさんの咳は止まらない。
おかーさんを起こして、助けを求めたら、
「きっと鼻水がひっかかってるんだね」
と、寝起きなのに冷静。
しばらくおかんが抱っこしていると、咳はとまった。
さすが、ベテラン母はすごいわ。
たかが咳くらいで、こんなに動揺しているなんて、
わたしは本当に家に帰っても大丈夫なんだろうか、
と、不安はよりいっそう大きくなった。
自分のことならともかく、
まだ話もできない赤ちゃんの気持ちを
どうやって理解してやればよいものか。
自分のことなら「ま、いーか」ですませることも、
イチゴさんのことはそうはいかない。
そこがむずかしい。
しばらくして、イチゴさんの風邪はわたしにうつった。
微熱が続き、鼻水とくしゃみがとまらない。
何年も風邪なんてひいてなかったのに、
子供の風邪は強力だった。
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