レ・ミゼラブルをみにいく。
ジャングルさんが、土曜日に仕事で、
さらに飲み会があるということなので、
週末、丸一日ひとりで過ごすことになった。
さて、何をしようか。
だれかいっしょにあそんでもらおうかと思ったけれど、
気分が落ちているので、おとなしくひとりで過ごすことに。
美容院に行ったあとで、「レ・ミゼラブル」をみにいくことにした。
この作品は、みたひとの評価がとっても高くて、
さらに、宝塚好きのひとたちの間でも評判がよかった。
レ・ミゼラブルの曲そのものが好きで、泣くかもしれない、と思ったので、
ひとりで観に行くにはぴったりかな、と。
さすがに今の時期になれば、どこも1日1回くらいしか上映しておらず、
シアター内も、人はまばら。
何しろ3時間もあるので、
いつ腰に限界がくるか、トイレががまんできなくなるか、心配だったので、
通路側の席で、もぞもぞ動きながら鑑賞しました。
結論としては、すごい映画でした。
あれだけ話題になるのもわかります。
映画をみたのに、舞台をみたかのような迫力でした。
キャストたちの熱演が、本当にすばらしくって、
歌の力、生きる力を感じました。
ヒュー・ジャックマンの歌が、本当にすばらしいです。
こんなに声がきれいで、歌が上手で、しかもこんなにかっこいいなんて!
あまりにジャン・バルジャンの歌がすごすぎるので、
対するラッセル・クロウの演技と歌が、「普通だな…」と思えるほどでした。
アン・ハサウェイの出番は、とっても少ないのですが、
それでも強烈な印象が残ります。
アカデミー賞も当然、といったかんじの迫力でした。
「夢やぶれて」を歌うシーンは、
ただただ彼女のアップが続くだけなのに、とにかく引き込まれてしまった。
この2人以外のすべての登場人物の歌も、本当ーによかったです。
映画館で観てよかったなー、と心から思いました。
ただ、ストーリーそのものは、さらさら流れていくかんじ。
セリフはほぼすべて「歌」です。
だから、登場人物たちの奥底の心情を読み取ろうとすると、
物足りなく感じたひとの感想にも共感できます。
感動する!というひとと、「つまらない」というひとの差は、
歌の受け止め具合で違ってくるんだと思います。
わたしも、「そこまで歌にしなくても…」とも思いましたが、
それ以上に、キャストの歌唱力に魅了されてしまったので、
この世界に入り込むことができたんだと思います。
わたしはロンドンでこのミュージカルを観たのですが、
歌詞の英語をほとんど理解できなかったこともあり、
そのときは、それほど感動しなかったんですね。
だから、この映画に対する期待値も、それほど高くなかったんですが、
今回改めて、映像と字幕で細かな内容を知って、
その内容の深さに感動してしまったので、
よりいっそう心に残ったのかもしれません。
あとは、この映画を観たタイミングがとってもよかった。
今の自分にとって、必要な答えをおしえてもらいました。
ずっとまえから、自分の人生が、ものすごくくだらなく思えて、
むなしくて仕方がありませんでした。
一応、それなりに一生懸命生きてきたつもりだけれど、
大した仕事もせず、これといった特技があるわけでもなく、
自分の思う通りのことができず、いつでもとても窮屈で、
これからは、こどもを必死で育てて生きていくのか…、
と思うと、ほんとにくだらない人生だったな、と思ってました。
でも、この映画のなかのひとたちは、生きることだけに必死。
わたしは自分で生きてるんじゃなくて、周りのひとたちに生かされている、
という当たり前のことに気づいた。
そして、ジャン・バルジャンのように、
過去がどんなであっても、これからの人生は自分でつくれるということ。
ジャン・バルジャンなんて、19年も捕まってたのに、立派な市長にまでなったんだから、
わたしも、あと10年くらいしたら、目標を達成できるかもしれない。
今までのどうしようもない過去は切り離して、新しい自分を作ることに専念する。
一番強く思ったのは、
ジャン・バルジャンみたいに、誰かのために生きることで、強くなるんだなってこと。
美輪さんもいつも「パワーを人にあげなさい」って言ってたけど、
わたしはまわりのひとにパワーを分けてなかったから、
いつも元気がなかったのね。
ジャングルさんと、おなかの子をもっと大切にすれば、
むなしいなんて思わなくなるのかもしれない。
かなり長くなってしまいましたが、
こんなふうに、いろんなことを考えさせられ、とっても感動しました。
ひさしぶりに、がつんときた映画でした。
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