ターミナル 2005年 アメリカ
スピルバーグの映画だけあって、
とてもよい作品だったと思います。
あまり期待していなかったのですが、
思いがけず、おもしろかったです。
アメリカに入国しようとした
ヨーロッパ人のビクターは、
運命のいたずらともいうべき、
自国の政治の波に飲み込まれ、
アメリカへの入国ができなくなってしまいます。
彼は、空港で暮らすことになったのです。
けれど、彼の人間性が、仕事を呼び、友人を呼び、
恋さえも生み出してしまう。
空港内という限られたスペースのなかで、
心あたたまる物語が始まるのです。
本当に、見たあとに、とてもよい気分になれます。
舞台となる空港ターミナルは、
スタッフの手によって特別に作られたものなのだそうです。
セキュリティの面で、ほんものの空港でロケは不可能だったらしい。
それにしても、すごくデザイン性の高い空港でした。
空港のセットだけでも、わたしは楽しめました。
空港って、なんか、わくわくしますよね。
あたらしいことが始まりそうなかんじがしませんか。
それにしても、トム・ハンクスはこういう役を演じるのが、本当にうまい。
やっぱり彼自身の人間性がすばらしいからなのかな。
なんか、こう、誠実な人柄が演技に出ているかんじがします。
彼の演技にひきこまれていきました。
また、キャサリン・ゼタ=ジョーンズも、とても美しかった。
わたしはこのひとになりたいのです。
(↑むりなのはわかってるけど…)
いままでに演じていたどのキャラクターよりも、
身近に感じられる女性を演じていました。
この映画の彼女がいちばんすきです。
スピルバーグは、
「空港には、人生のすべての要素が集まっている」といいます。
わたしもそのように思います。
時には定刻どおりに、時には遅れたり、
時にはいろんな事柄に左右されながら
人々は、それぞれ、思い思いの場所へ飛び立っていくのです。
自分の居場所は、自分の心の豊かさにゆだねられているのかもしれません。
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