偶然に。
こんばんわ。
夕食の席で、むせてしまい、
テーブルに思い切り味噌汁を吹いてしまったうさぎです。
いやー、びっくりした。
自分でも笑いが止まりませんでした。
今日は仕事がおやすみだったので、
洗濯をして、両親とインテリアショップへおでかけ。
田舎だし…とは思っていたものの、
まあまあすてきな家具屋さんを発見した。
「結婚したら、こういうテーブルと、こういう椅子をダイニングにおいて、
こういうふかふかのダブルベッドで眠りたいなあ」
などと妄想している間に、母が玄関用のマットを購入。
わたしは、はしごした激安インテリアショップでファブリックを購入した。
この後も、安い靴屋さんや、電気屋さんや、スーパーなどをうろうろ。
電気屋さんでは、父に
「おい、テレビを買ってくれ」
と言われ、母には
「掃除機がほしいんだよなー」
と言われた。
わたしはエステジェンヌのイオンスチーマーと、
ポータブルDVDプレイヤーが欲しくなった。
電化製品に恐ろしく誘惑される我が一家。
軽い気持ちで電器屋さんに行ってはいけないなと思った。
その後入った大型スーパーの入り口で、
キウイフルーツのプロモーションが行われていた。
キウイが食べ放題。
わーい、と思ったのだが、
おじさんやらおばさんやらが、じゅるじゅる言いながらキウイをすするのを見て、
ちょっと恐怖感を覚えたので、なんとなく遠巻きに見ていた。
一心不乱にキウイを貪る一般市民にまぎれ、
何人かのキャンペーンガールがいたのだが、
そのなかに見覚えのあるひとがいた。
彼女と目が合って、お互いに「あ!」と叫び、瞳孔が開いた(と思う)。
彼女は、わたしの前の職場に、インターンシップにやってきた学生だった。
わたしの卒業した大学からやってきたので、
2週間つきっきりで指導をすることになった。
指導カリキュラムのために、毎日かなり遅くまで働き、タフだったのと、
彼女のインパクトの強さのために、
わたしにとってその2週間は、かなり思い出深いものになっている。
インターンシップというのは、学生が、会社に研修にくることで、
実際にどのように働いているのかを学ぶ。
わたしは彼女に、ひととおりの仕事を指導した。
彼女は、わたしがいままでに出会ったひとのなかで、最も完璧なひとだった。
容姿はモデル並みで、背が高く、細いのに胸があって、
顔立ちも瞳が大きく、歯がきれいで、思わず見とれてしまうほど美しかった。
ふつう、そういうひとは、ちやほやされて
根性がねじまがってるんじゃないのー?
と思ってしまうのだが、彼女はまったくそういうところがなく、
謙虚で、気配りができ、頭の回転も速く、ものすごく感じがよかったため、
あっという間に、職場になじんでいた。
仕事もわたしが一度説明するとすぐに飲みこみ、要領がよく、
いつも笑顔であった。
誰も彼女のことを悪く言うひとはいなかった。
というか、悪いところが皆無だった。
夏のインターンシップから、約半年が過ぎ、今年のお正月、
彼女から
「あけましておめでとうございます。あのときはお世話になりました」
と年賀メールが届いた。
たった二週間のインターンシップだったのに。
世の中には、こんな完璧な人間がいていいのかと思った。
今日、キウイに埋もれながら
「どうしてこんなところにいるんですかーー?」
と聞かれ、少し言いにくかったけれど、
「前のところはやめて、実家に帰ってきたの」
と話した。
なんとなく、彼女をがっかりさせてしまったのではないかな、
とすこし申し訳ない気持ちになった。
彼女は相変わらずきらきらしていた。
とてもまぶしかった。
インターンシップの時、
偶然に出会った今日、
彼女はわたしをどんなふうに思っていたんだろう。
社会人の先輩として、
きらきらしているところを見せてあげられればよかったのに。
帰ってきてから、おかーさんといっしょにハンバーグを作った。
玉ねぎをあめ色になるまでいためて、パン粉も牛乳にふやかして、
丁寧に丁寧に作った。
とてもやわらかくできたけど、ちょっと味が足りなかった。
料理も、わたし自身も、まだまだ修行が必要だな、と思った。
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