混乱。
妊娠したとわかったとき、それはそれは驚きました。
自分は妊娠できない体質なのだと思いこんでいたので、
何の覚悟もできていなかったからです。
今年の春ごろから生理がおかしくなり、
出血がほとんどない月といつも通りの月が交互にやってくるようになっていました。
こんなことは今までなかったので、さすがに婦人科で相談したところ、
PCOと診断され、排卵誘発剤を使った不妊治療をすすめられました。
これはわたしの想像ですが、
おそらく片方の卵巣は、今年の春で、営業を終了していたのだと思います。
真夏の暑さのなかで、温灸は続けていましたが、
その片方の卵巣は、ずーっと閉店中のようでした。
当然、基礎体温は一相だし、排卵日もわからないし、
何しろ、生理が2か月おきで、片方は排卵してないわけだから、
妊娠期待値は、相当低かったわけです。
そんななか、ある日、基礎体温が一定して高いことに気が付きました。
「きっと温灸で体温が上がってきたのね。」
などと、のんきに考えていましたが、
あんなにガタガタだった体温が、きれいにまっすぐに高い。
なんかおかしい。
そのころ、わたしはバリ島への旅行を申し込んでおり、
伊豆でできなかったダイビングを堪能し、
スパ三昧で心身共にゆるゆるになる予定でした。
「もし、万が一のことがあったら、旅行に行けなくなる」
と思うと、一気に不安になってきて、
その不安をふりはらうために、検査したところ。
即、くっきりはっきり陽性反応が出ました。
「これで、自由な生活は終了ですよ」
と、扉が、ぱたんと閉じられたのが見えました。
バリ島の旅行の請求書が届き、
ずーっとたのしみにしていたライブのチケットが届き、
ダイビングのためのコンタクトが届き、
あんなに頻繁に通っていたジムを解約し、
お灸もやめることになりました。
そのたびに、とても悲しかった。
それに、せっかくやりたいことをみつけて、
師匠も、メンターも、仲間もたくさんみつけたところだったのに。
心残りなことがあまりにも多すぎました。
わたしは、
「早くこどもがほしい!!」と熱望していたわけではありませんでした。
こどもがいれば、ジャングルさんはよろこぶだろうけれど、
いなかったとしたら、落ち着いた自由な生活があったと思う。
どっちの選択をしても、それぞれの楽しみがあると思ってた。
ただ、わたしの場合、こどもを熱望していたら、
思いつめすぎて、ますます妊娠できなかったと思うから、
きっと、今が最適なタイミングだったのだ、とは思った。
陽性反応を確認してから、つわりが始まりました。
前日まで、きわさんと銀座でランチとかしてたのに!
とにかく気持ちが悪くて、身体に力が入らない。
仕事は気力で行きましたが、
具合悪いオーラをひっこめられませんでした。
仕事以外は完全にひきこもり。
そうやって、今までの生活を一気に覆され、
体調はいまだかつてないほどに最悪で、
さらに、
「自分は妊娠するわけない」
と思いこんでいるので、
安定期に入るまでは、何があるかわからないから、ずっと不安だし。
ここ数か月、けっこうしんどかったです。
超ネガティブかつ、なまけもの同然になっているわたしに対し、
ジャングルさんはシアワセオーラ全開。
わたしがどんなに長時間眠り続けても、
置物のようにテレビの前から動かなくても、
家事を一切しなくても、
一切文句も不満も言わず、
「今は休むのが仕事なんだから、休んでな」
と言って、何でもやってくれた。
さらに、
「何があっても、ちゃんと養ってくから大丈夫」
「生まれた後も、おれ面倒見るから、ひとりでおでかけしてもいいよ」
と言って、励ましてくれた。
わたしがドライな分、2人分くらいうれしさ爆発なジャングルさん。
今は、だいぶ体調も回復して、おでかけできるようになってきたし、
安定期に入っても妊娠継続中なので、
ようやく一安心というところ。
今までは出産のこととか、子育てのこととか、
あえて考えないようにしてたけど、
そろそろ、未来のことを考えないといけない。
まだ性別はわかりませんが、
なんとなく、陽気な男子がやってくるような気がします。
こないだ亡くなったぢいやんの生まれ変わりのような気がするのと、
ジャングルさんが「夢に男の子が出てきた」って言ってるから。