クラスメイトのまきさんのお家に遊びに行った。
まきさんは、ボーイフレンドと、彼のおともだちと、
3人でフラットをシェアしていて、
ボーイフレンドはなんとブリティッシュなのだ!
というわけで、
「それは会いにいかないとね」
という話になり、
同じくクラスメイトのかづきさんとともに、
彼女のお家にあそびに行かせていただいた。
そのフラットは、それはそれはすてきなお部屋。
広ーーいキッチンには、すてきな電化製品がそろい、
広ーーいリビングルームには、
ふっかふかの大きなソファが2つもあり、
間接照明でムード満点。
「今からドラマの撮影でもしましょうか」
みたいなかんじのお部屋だったのだー。
わたしとかづきさんは、おみやげにお花を買ってきていて、
それは、けっこうボリュームのあるお花たちだったのだが、
そのすてきなお部屋には、ちょっと物足りなかったかもなあ。

スーパーで大量の食材を買い込み、
その広ーいキッチンで、3人でわさわさ料理をする。
いくら日本で料理をしていたとはいえ、
ひとのお家のキッチンは、何かと勝手がちがう。
わたしはおろおろするばかりで、
結局何もしていなかったような気がするな。
そんななか、まきさんのダーリンがお仕事から帰ってきたー。
彼は、笑顔がすてきなナイスガイだった。
彼の英語はとてもききとりやすく、とても話しやすいひとでした。
もちろんふたりの会話は英語だ。
ますますすてきだわ。
わたしと恋人が、おもしろがって
「ナマステー」
とか言い合ってるのとは、わけがちがうのだ。
彼は、料理中のわたしたち3人に、飲み物を用意してくれた。
まきさんにはビールを、
かづきさんとわたしには、
白ワインをオレンジジュースで割ったものを。
うおーー。すごい。さっそくすてきだ。
飲みながら料理だなんて、すてきよーーー。
その日のメニューは、とてもちぐはぐだった。
・北京ダック
・生春巻き
・カプレーゼ
・野菜スープ
・和風パスタ
・トマトソースのパスタ
食べたいもの、作れるものを合わせたら、こうなったの。
今思い出しても笑える。
わたしたちの嗜好と柔軟性は芸術の域に達する。
これらを、ふたりのブリティッシュメンズと、
3人のジャパニーズガールズ、合計5人でいただきました。
インターナショナル合コンみたいだぜ。
とにかく、すきなものをすきなだけ食べられて、とても満足。
まきさんが、トイレに行った隙に、
彼女のボーイフレンドが
「みんなで隠れて、マキをびっくりさせようぜー」
と、こどもみたいなことを言い出した。
なにそれ、すっごくおもしろそうよ!!
わたしたちは、こっそりとソファの裏やドアの裏に隠れ、
息をひそめて、まきさんを待った。
彼女がトイレから戻ってきたとき、
もちろん彼女はからっぽのお部屋にびっくりしていた。
そして、わたしたちを探し始めた。
まきさんには申し訳ないのだけれど、
これがおもしろくておもしろくて、
笑いをこらえるのに必死で、窒息するかと思った。
ひさしぶりに、いたずらしてしまったよ。
もちろん、しばらくして、わたしはドアの裏から顔を出し、
ほかのみんなも無事みつけだされた。
まきさんは、本気でびっくりしていたのだが、
わたしにとっては、ものすごくいい思い出になりました。
その後も飲み続けたわたしとかづきさんは、
まきさんのおともだちのブリティッシュメンに
「日本のラブホテル文化」について語ってしまった。
もちろん彼はおどろいていました。
「日本人は、シャイだと思っていたのに、
カップル専用のお城みたいなとこに行くの?」
みたいな。
わたしは、いつも、いつでも、
まちがった日本の文化を伝えているような気がしてなりません。
その後、帰るのがめんどくさくなっちゃったので、
かづきさんとふたり、リビングで寝かせていただくことに。
ソファを分解し、いっぱいのふかふかクッションと、ごろごろ。
こんなのはじめてよ!
わたしとかづきさんと、
そのふかふかぐあいを存分に味わって眠った。
まきさんとダーリンを見ていて改めて思った。
「日本の男たちは、どうして外国人の男のように
甘くないんだろうか」
と。
ただよう雰囲気や、話し方、ことば、しぐさ、
などなど、すべてが甘いのだ。
女のひとを、宝物のように扱う、というか。
心にゆとりがある、というか。
やさしい、というのとは、またちがう、
細やかな気配りがすばらしい。
やさしい男なら、日本にもたくさんいるけれど、
甘い男は、あまり見たことがない。
もちろん、わたしの恋人も、
やさしいし、強烈な天然だけれど、甘くはない。
女を甘やかすのが、はずかしいから?
それとも、どうすればいいのかわからないから?
甘やかされてうれしくない女はいないのに。
今度、いろんなひとにリサーチしてみることにしよう。