タオル好きなわたし。
明日は、とうとう退職日。
同僚のフクロウ先生から、
「退職するひとに、課から、お花をあげてるんだけど、
次の日に出発するから、ちがうものをあげようと思うの。
何がいい?」
ときかれた。
うーん。なんだろう。
日々の生活に必要なもので、
それほどかさばらないものがいいなー。
と、いろいろ思いをめぐらせていたとき、
いいことを考えた。
「フクロウ先生、わたし、ホットマンのタオルがいい!」
我ながら、グッドアイディアだ。
タオルなら、どこでも必需品だし、
何枚あってもいいし、
移動のときにも、包まっていけるじゃないか。
それに、ホットマンのタオルって、高価なんだぜー。
自分では買えないもんね。
すると、フクロウ先生は
「そんなものでいいの!?」
とかなりびっくりしていた。
タオルを、そ、そんなものだなんてーーー。
タオル好きって、変?
そんなことないわよー。
わたし、ミクシィのタオル好きコミュニティに入ってたから、
全国各地にタオル好きが分布しているのを知っている。
わたしはかなりのタオル好きだ。
タオル売り場に行くと、いろんなタオルをさわりまくり、
そのなかでも、特にふかふかのものを発見すると、
うっとり夢見ごこちになってしまう。
ふかふかタオルは、わたしにとって、しあわせな生活のシンボルなのだ。
わたしはタオルについて、かなりのこだわりがあるので、
いろいろとフクロウ先生に注文をつけた。
「あのね、色はクリーム色か、白の無地じゃなくちゃだめ。
柄が入ってたり、色つきなのはだめね。
そいでね、とにかく、肌触りがふかふかなやつね。」
フクロウ先生は、かなりウケていた。
「うさぎさんがタオルマニアだなんて、はじめて知ったよー」
とずっと笑っていた。
フクロウ先生は、タオルでもっとも重要なのは、吸水性だと主張した。
が、わたしはそうじゃないと思う。
何よりも大事なのは、「ふかふかさ」である。
わたしは、「ふかふか」というところについて、
かなり感情をこめて発音したが、それでも、フクロウ先生は納得しない。
「タオルを、何のために使うのか、考えてみなさいよー」
と説教したのだが、彼は
「身体をふくためだ、だから、吸水性がだいじなんだ」
と主張しつづけ、それに対し、わたしは、
「ちがうのよ、肌にふれるものは、ふかふかさがだいじなんだよーーー」
と、強く反論したのであるが、
いまいちフクロウ先生の賛同を得ることができなかった。
無念。
わたしの「ふかふか至上主義」は、帯広に根付くことはなかった。
とりあえず、わたしのタオルに対するこだわりと情熱があまりに熱いので、
フクロウ先生が
「明日いっしょに買いに行きましょうね」
と言ってくれた。
わーーーい、明日はタオルショッピングよーー。
どんなのにしようかな、わくわく。
わくわくしすぎて、先にネットで予習してしまったのだが、
ホットマンのバスタオルは、高すぎて、
予算をオーバーしてしまっている。がーん。
これは、選択の余地がないぞ。
フェイスタオルでがまんするか。