「バケモノの子」をみてきた。
ジャングルさんの実家に行ったときに、イチゴさんを預かってもらって、
ジャングルさんと2人で映画を観に行くことにした。
2人で映画館に行くのは一体何年ぶりだろう。
前回見た映画が何だったのか、思い出せないくらい遠い昔です。
小樽唯一の映画館で上映されていた作品のうち、
「キングスマン」か「バケモノの子」の2択になりました。
キングスマンは、人を殺すシーンがあるそうで、
大画面で耐えられるか自信がなかったので、
マイルドなアニメにすることにしました。
そんな、ふわっとした理由で鑑賞したのですが、想像をはるかに超えたおもしろさ。
2時間、ずーっと引きこまれたまま、あっという間に過ぎて行きました。
いや、ストーリーとして、
「そりゃないよ」
っていうツッコミどころはいっぱいありましたよ。
それでも、やっぱりおもしろかったんです。
たぶん、この映画のテーマが、「親子の絆」ということだからなのか、
親となったわたしとジャングルさんには、ものすごく、ものすごく心に響きました。
イチゴさんが生まれていない時に見ていたら、
この映画の感想はまったく違ったものになっていたのかもしれません。
前半は、すっごくよかったです。
バケモノの世界に迷い込んだ男の子が、熊徹という名のバケモノの弟子となり、
2人が同時に成長していく場面。
そこから、少年は成長して、徐々に人間界での世界を広げようとしていくのですが、
ここからは、「なんで?なんなの?」と思う部分が色々ありました。
オチの部分とか、納得いかないとこがいろいろ出てきたのが残念。
それでも、ジブリの映画よりは断然わかりやすい、というか、
「まあ、そういうことにしておこうか」
と無理やり理解することができたので、
見た後に「わからなさすぎてモヤモヤするー」っていうことはなかったです。
それにクライマックスの場面の映像は、本当にきれいでした。
大きなスクリーンで見ると、すごく迫力があったので、
映画館で見てよかったと思います。
ジブリの作品と比べて、よかったと思う点がもうひとつあります。
それは、キャストが有名な俳優さんばかりなのに、
すごくキャラクターにはまっていて、まったく違和感がないことです。
熊徹の役所広司は、本当に熊徹そのもので、すばらしかったし、
リリー・フランキーの独特の声は、聞いていてものすごく心地よかった。
楓の広瀬すずも、思っていた以上にとっても上手でした。
いちばん好きだったのは、少年期の一郎彦を演じていた黒木華の声。
彼女の声は透き通っていて、少年役にぴったりだった。
逆に、宮崎あおいの声は、少年ぽさがあまりなかったように感じました。
物語の舞台は渋谷なのですが、あまりに忠実に描かれていたので、
渋谷がすごく恋しくなってしまいました。
高校生くらいのときは、あこがれの場所だったし、
大人になってからは、常に変化していて、必ずおもしろいものをみつけられる街だった。
今度東京に行けるのは、一体いつになるのやら。
人とのかかわりについて、つまずいたり考えてしまった時に見ると、
何かしら答えが見えるかもしれない映画だと思います。
頭をからっぽにして、子供のときの心に戻って見てみると、
きっと楽しいと思います。